DVDで、ペルー映画『囚われの女たち』を見た。
以前、小林よしのり先生が「なんという女体のケツ! 見事だ!」と
絶賛しておられた、ペルー軍の“いわゆる従軍慰安婦”を描いた作品です。
パッケージもタイトルも、完全にエロビデオ仕様になってるから、
あまりにも借りづらくて、ネット通販で中古のDVDを買ったんだけど、
いざ届いてみると、南米ガールのお尻の写真が迫力ありすぎて、
堂々と部屋に置けなくて、パッケージの上から「徒然草」のカバーをかぶせ、
本棚の隅に置くという中学生みたいなことをやってしまった。
しかも、そのまま二か月くらい忘れちゃって…今日やっと見た。
いい映画だった。
もう、ほんとにパッチンパッチンの、ぷっりんぷりんのコロンビアーナの
すぅーんごい女体に、はわわわわわーっ! って感じ。
原作は、ノーベル文学賞受賞者のラテン文学作家、マリオ・バルガス・リョサの
『パンタレオン大尉と女たち』というタイトルの小説で、
お話は、むりやり連行されたかわいそうな性奴隷ではなく、
経営難だった町の売春宿と、今後の職場探しに困っていた娼婦たち、
そして、レイプ事件を起こしてしまう若い兵士たちの性欲処理に頭を
悩ませていた軍との合意によって、衛生的に管理され、規則を重んじた
慰安所が作られてゆき、その慰安所をめぐる、ヒロインと大尉の物語を
描いたもの。
何十人でもかかってきなさい、最後の1人までたっぷりサービスするわ!
っていう逞しく明るいノリの女ばかりが出てきて、
猛り狂った若い兵士たちは、次々と片づけられてゆく。
「持ち時間は1人20分」と決められているのに、5分でたちまち終わったり、
2分22秒の新記録で終わったり。
こういった、男の性欲のマヌケさみたいなものがきっちり描かれていて、
また、この慰安所の様子を、クソまじめに報告書にまとめる軍人の様子が
かなりユーモラスに表現されているので、笑える。
女のめんどくささも、男の独占欲や言い訳も、端的に表現されてるし。
売春婦を仕切るやり手ババアが、娼婦としてしか生きられない女たちを
あたたかい目線で世話してやっている、という底辺社会の一面もちゃんと
拾われている。
軍への批判、メディアへの批判も含まれていた。
『囚われの女たち』という邦題については、かなり問題があると思うけど、
日本の配給は、エロ映画として手にとらせたい狙いがあったようだから、
仕方ないか。
この映画は、日本語吹き替えで見るほうが、ユーモアのテンポがわかり
やすくていいかもしれない。
それにしても、見終わったこのDVD、またどうしよう!
笹さん、まだご覧になってなければ差し上げますよ。